プログラマのためのSQL 第2版
プログラマのためのSQL 第2版
種類 | 情報 |
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著者 | ジョー・セルコ |
訳 | 秋田昌幸 |
発行日 | 2001年4月20日 第2版第1刷発行 |
2011年7月1日 第2版第5刷発行 | |
発行 | ピアソン・エデュケーション |
感想
以下、第2版の感想です
ある程度SQLを扱ったことがある人を対象として、SQLのいろんな機能やちょっとしたコツを紹介した本。毎日のようにSQLをいじってる人なら、一度は目を通してみると面白いかも・・・ って言い切れないのがこの本の問題点か。
書かれてる内容は正しいんだけど、SQL92をベースにして汎用的な内容に終始してるから、結局、自分が使う実装でちゃんと動くかどうか、自分で確かめる必要が有るという。実装依存が多すぎるって問題は、2001年から何も変わってないな。
「はじめに」の章の中に「プログラミングのコツ」って項目があるけど、これが面白い。SQLを使う時の考え方を簡単にまとめたものだけど、よくよく読むと、SQLって言語そのものの問題点を指摘してたりする。
集合を使うための言語って位置づけはわかるけど、だからって、プログラマにいちいち発想の転換とか、無駄な努力を強いる部分がSQLの大きな欠点だな。そういう部分は、言語側で吸収して勝手に最適化するべき。
中途半端に拡張を重ねて自由度を高めてるから、ちょっとした事でパズルみたいになっちゃう。そろそろ、完全に新しいRDB専用言語を作ればいいのに。
一番参考になるのは、「第4章 SQLの時間データ型」の冒頭部分かも。支配者によるカレンダー操作の歴史(?)が簡潔にまとまってて参考になる。まぁ、この情報が必要になる場面が、どれだけあるかは疑問だが。
SQLのテクニックとして見るなら、「第7章 その他の式」で紹介されてるCASE式が面白い。SQLで凝ったことをやろうと思ったら、ある意味、必須の機能だったり。
あとは「第23章 SQLでの統計」は、SQLの無駄に凝ったテクニックが紹介されてて、そういうのが好きな人にはたまらないかも。実際に役に立つ場面はめったに無いと思うけど。
SQLの全般的な話に興味がある人や、凝ったテクニックが好きな人におすすめ。ただし、どれだけ役に立つかは疑問。
今から買うなら第4版かな?
おすすめ指数:☆☆☆+
(2013/08/16 読了)