Mac OS X プログラミング入門 Objective-C
Mac OS X プログラミング入門 Objective-C
種類 | 情報 |
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著者 | 荻原剛志 |
発行日 | 2001年6月15日 初版第1刷発行 |
発行 | 広文社 |
感想
Mac OS Xの正式版公開直後に書かれた、Objective-Cの解説書。
内容としては、言語としてのObjective-Cに絞ってある。Cocoa関係の話はよく使われるFoundationの一部ぐらい。ProjectBuilderの話もInterfaceBuilderの話もほとんど無いのが、逆に新鮮なぐらい。
当時のObjective-Cが、どれだけ荒削りだったかを知るためにも良い資料・・・ なんだろうか? もともと、Objective-CはNeXTSTEPのために1986年頃から作られた言語で、Mac OS Xに流用された時点で10年以上の歴史があったはずなんだけど・・・ それにしても荒削りな言語だな、と。
2014年になったから言える部分もあるけど、2001年の時点でもC++もJavaも存在したし、単純なオブジェクト指向だけじゃなくてカプセル化とか隠蔽の話も普通だったはずなんだが・・・ そういう部分が、かなり中途半端なのがObjective-Cのすごいところだな。
冷静に考えると、コンテナを使って既存メソッドを置き換えるなんて出来ないようにするべきだし、『@defs()』なんてありえない。Objective-Cの信者はいろいろ理由をつけて否定するだろうけど・・・ 間違った仕様だよねぇ。これ。
本の内容としては、実は、今でもほとんどの部分が通用する。ただ、追加になってる機能も細かく変わってる機能もあるし、今から読むなら同じ著者の新しい本にするべき。
Objective-Cの研究者が過去のObjective-Cについて調べるには良い本かも? そんな人が日本にどれぐらい居るのかは不明だけど。
あと、Star WarsとWarningの発音を気にする筆者が、localeは普通に『ロケール』って書いてるのは笑えたなw
おすすめ指数:☆☆☆☆
(2014/01/30 読了)