Xcode 5 完全攻略
種類 | 情報 |
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著者 | STUDIO SHIN |
発行日 | 2014年3月1日 初版第1刷発行 |
発行 | ソフトバンク・クリエイティブ |
感想
Xcode 5についてかなり詳しく説明した本。
使用している環境はこんな感じ。
主にXcode 5の使用方法を説明した本なんだけど、その他に、iOSのアプリを開発する上で必要になる情報も色々と説明してある。アップルへの開発者登録やデベロッパプログラムの購入とか、証明書の作成とかデバイスの登録とか、面倒なところもきっちり説明してあるのは素晴らしい。
App Storeに登録する部分も画面付きでかなり詳しく説明してあって、英語の画面が苦手な人にはかなり助けになるのでは? ただ、このあたりの情報はあっという間に風化する可能性もあるので、本にまとめるのは諸刃の剣のような気もするけど。
Xcode 5の使用方法については、ほとんどの機能を丁寧に説明してある。基本的な使い方の説明はもちろん、いろいろなアプリの設定からiOSで使えるコントロールの話まで。Xcodeの画面付きで詳しく説明してあって、「これ、どういう意味だっけ?」って疑問に思った時に助かりそう。Xcode 5の公式マニュアルとして売りだしても問題ないレベル。ただ・・・ 逆に言うと、マニュアルレベルで止まってるとも言える。
タイトルに『完全攻略』をつけるのであれば、もっと深い話も欲しかった。標準では割り当てられてないけど、キーバインドを割り当てると便利な機能の話とか、Xcodeからでは割り当てられないキーバインドを無理やり変更する話とか、ファイルやプロジェクトのテンプレートを自作する話とか。
割り当てると便利なキーバインドの話だけで、1章ぐらい書けそうな気がするけど。
微妙に、説明に怪しい部分があるのは残念。わかりやすいのがアイコンやスプラッシュ画像の説明の部分。『60ptの1種類だけで大丈夫です』って書かれてるけど、今は、高解像度のアイコンが必須になったのでは? スプラッシュ画像も必須になってるはず。
アウトレットやアクションを追加する話で、わざわざ、古くて面倒なやり方を先に説明するのは無駄では? いまさら、プロパティやメソッドを自分で先に用意する事にメリットを感じないんだが。さりげなく、viewを保持するプロパティがstrongになってるのも微妙。
個人的には、OS X向けの開発の話が全くなかったのも少し残念。まぁ、いまさら要らないといえば要らないんだけど。あと、Instrumentsの話がばっさり省略されてたのも残念。
なんだかよくわからないままにXcodeを使ってる人なら、一度は目を通しておく価値が有る本。もちろん、これからXcodeを使うことになる人にもおすすめ。アップルへの開発者登録とかApp Storeの申請がよくわからないって人にもおすすめ。
書かれてる説明を鵜呑みにしないでちゃんと自分で確かめる態度が必要なのは、どんな技術書でも同じだしね。
おすすめ指数:☆☆☆☆
(2014/03/18 読了)