プログラミングRuby 第2版 言語編
プログラミングRuby 第2版 言語編
種類 | 情報 |
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著者 | Dave Thomas, Chad Fowler, Andy Hunt |
監訳 | まつもとゆきひろ |
訳 | 田和勝 |
発行日 | 2006年8月25日 第1版第1刷発行 |
2007年5月20日 第1版第3刷発行 | |
発行 | オーム社 |
感想
以下、第2版の感想です
ベースになってるのはRuby 1.8.2。微妙に古すぎるか? もちろん、今でも通用する部分は多いんだけど・・・ 微妙。
内容としては、かなり詳しいRubyの解説書。いわゆる入門書では書かれてないような細かいネタまで書いてある。そもそも必要無いようなネタも入ってるけど、そこは、読む人間が取捨選択しろってことか。
全体的に、PerlやJavaとRubyを比較する話が目立つ。そういう比較が都合がいいんだろうけど・・・ 何だか、それらの言語を「古臭いもの」扱いしてるようで良い感じはしない。Duck Typingのところなんて、比べるとしたらC++のTemplateの話を持って来るべきだと思うんだけど、そういう比較はしないんだな。
読んでて、突っ込みどころが多いのは疲れる。「Rubyは純粋なオブジェクト指向言語である」って言い張っておいて、その少し後の例で「Integer(v1)」って書いてあったり。v1もオブジェクトなんだから、メッセージを送って数値に変換するべきじゃないの?
わざわざ、分かりにくい構文の例を出しておいて、「簡略化されたコードは分かりにくいので、Rubyのコミュニティでは殆ど使われなくなっています」とか、笑い話なんだろうか? その上、載ってるサンプルコードは分かりにくい物が多いんだから救いがない。全体的にサンプルコードにセンスが無いのは、誰か指摘しなかったんだろうか?
「本物のプログラマはコマンド行を使うものなので、そうしたGUIについてはここでは説明しません」って軽い気持ちで書いてるんだろうけど、こういう表現が気持ち悪いってことには気が付かないんだろうな。結果的に、アンチRubyを増やすだけのような気がするんだけど。
「スレッドとプロセス」とか「ユニットテスト」とか「Ruby TK」とか、なかなか、他の本では解説されてないので、そういうところが気になる人なら買ってもいいかと。ただ、一度は図書館で借りてくるなり本屋で立ち読みするなりして、本当に買ったほうがいいのかどうか、確かめてからにするのがおすすめ。
おすすめ指数:☆☆☆+
(2013/06/06 読了)