Objective-C プログラマーズバイブル
Objective-C プログラマーズバイブル
iOS5・OS X Lion・Xcode 4・iCloud 対応
種類 | 情報 |
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著者 | 柴田文彦 |
発行日 | 2012年1月10日 初版第1刷発行 |
発行 | 技術評論社 |
感想
Mac OS XやiOSの開発でよく使われる機能のリファレンス本。Objective-Cの言語仕様もあり。
ターゲットになってる環境は・・・ Xcode 4なのかなぁ。部分的にXcode 4.2の話もあり、と。
全体的に、フォーマットがスッキリしていて見やすい。いかにもリファレンス的な作り。逆に言うと、ページの無駄が多いと言えなくもないんだけど。
微妙に説明が不足してる? モダンランタイム/レガシーランタイムの話がないまま、@packageの説明が終わってたり。宣言プロパティを使うときのインスタンス変数の省略の話もない・・・ この辺は、書いてる時期の問題なのかな。
ARCの話は出てくるけど、表面的な説明に終わってる。
『こうした修飾子の実際の使い方は、プロジェクトに最初から含まれているソースコードの記述や、アップルの提供するサンプルコードのうち、ARCに対応したものを参考にするとよいでしょう』って・・・ 説明する努力を放棄してない? それならまだ、アップルの資料のURLでも載せてたほうがマシだと思うんだけど。
言語の説明以降はすべてリファレンスなんだけど、これも全体的に微妙。アップルの資料からよく使われる物を抜き出して翻訳しただけって感じ。いちいち記述例がついてるけど、これって本当に必要なんだろうか? サンプルのソースコードに足りないところもあるような。
これだけ単純で中途半端なリファレンスだったら、まだ、逆引き本の方が役に立ちそう。
表紙には『iCloud』の文字が入ってるけど、実際にはたった3ページでメソッドが紹介してあるだけ。サンプルプログラムすら無し。なんだかなぁ・・・ 『iCloud』に期待して買うような人がどれだけ居るのかはわからないけど、そういう理由で買った人はがっかりするだろうな。
Xcodeからドキュメントを検索するより、紙の本をめくりたいって人にならおすすめかなぁ。値段も高いし、買う前にはよく考えた方がいいかと。最低でも、立ち読みして中身を確認してから買うかどうか決めたほうが良い。
少なくとも『プログラマーズバイブル』で無いのは確かだな。
おすすめ指数:☆☆
(2014/02/03 読了)